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【お知らせ】「《お子さまと保護者向け》HPVワクチンリーフレット」のご案内

会員各位

 外来のお子様と保護者に対してのHPVワクチンリーフレットを東京小児科医会と東京産婦人科医会の合同で作成しましたのでご案内申し上げます。

 

 子宮頸部の正常細胞は突然がん化するわけではなく、正常細胞が軽度→中等度→高度の異形成といった前がん病変(がんの芽)”に段階的に進行し、最終的に子宮頸がんになります。異形成や初期がんは無症状です。

正常細胞が異形成を起こす原因の多くがヒトパピローマウイルス(HPV: Human Papilloma Virus)の感染で、性交渉の経験のある女性であれば約8割が生涯に一度は感染するごくありふれたウイルス感染症の一つです。

前がん病変のうちに早期発見し早期治療を行うことで子宮頸がんを防ぐのが子宮頸がん検診です(二次予防)。検診は早期発見のためにはきわめて有用な手段ですが、その精度は100%ではなく(感度5080%、特異度7090%)、わが国のがん検診受診率が40%程度と低率であることを考慮すれば、検診のみによる予防には限界があります。

 これに対し、HPVの感染を予防して前がん病変や子宮頸がんの発症を防ぐのがHPVワクチンです(一次予防)HPVワクチン接種(一次予防)と定期的ながん検診(二次予防)の両者の組み合わせが子宮頸がんの予防に大きな効果を表します。

HPVワクチンは、わが国では201341日から予防接種法の一部改正により定期接種ワクチンとなり、小学6年生~高校1年生相当の女子(標準接種は中学1年生女子)が公費助成となり、一時は接種率が70%を超えるまでに普及しましたが、「ワクチンとの因果関係を否定できない持続的な疼痛が特異的に見られた」ことを受けて「副反応の頻度がより明らかになり、国民に適切な情報提供ができるまでの間、定期接種を積極的に勧奨すべきではない」とされ、2013614日『積極的な接種勧奨の一時差し控え』を決定し、自治体等へも通知されました。その後HPVワクチンの接種率は1%未満まで低下したまま20206月で一時差し控えから7年が経過し、ワクチンの接種率ばかりでなく認知度も低下したままの状況が続いています。

厚生労働省作成の対象者(保護者)向けリーフレットには、今も『HPVワクチンは、積極的におすすめすることを一時的にやめています』とやや難解に記されているので、「HPVワクチン接種を厚生労働省は推奨しない」と解釈されがちですが、HPVワクチンは、標準的な接種期間の前にハガキ等による個別通知や広報紙、電子媒体等で積極的に接種を呼びかけていない、つまり通知と予診票が対象者(保護者)宛には郵送されない状態の【定期接種ワクチン】であることに変わりはありません。

HPVワクチンの有効性については、すでに諸外国、わが国からいくつものデータが出ています。子宮頸がんによって毎年約3,000人の出産・子育て世代の2030歳代の女性の命が奪われていること、生命予後ばかりでなく、妊娠・出産の機会を失うことに強い危機感を持った東京小児科医会と東京産婦人科医会は合同協議を重ね、HPVワクチンを広く知っていただくことを目的に《お子さまと保護者向けリーフレット》を作成しました。


こちら(HPVワクチン 東京版リーフレット 2020年6月22日
)から


【各医療機関などにてご活用・ダウンロードに関して】

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  東京小児科医会事務局にご連絡いただくようお願い致します。

 

(2020/07/08 初稿)
(2020/07/09 追稿)
(2020/07/15 追稿)